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笑う赤ん坊 ~タイで子育て~
「良く笑う赤ちゃんね」
と遊びに来ていた妹が何気なくいった。
私は他の赤ちゃんと自分の子を比べたことがないので何ともいえないが、そういわれると素直に嬉しい。
どうやら妹は、日本のTV番組で、一日中愚図って泣き続け、全く笑わない赤ちゃんのドキュメンタリーを観たそうだ。
核家族で、母親と赤ちゃんがずっとぴったりくっついている生活・・・。
色々な考え方があるだろうが、私ならそんな生活とても無理だと思う。
一日中24時間赤ん坊と顔を突き合わせていたら、自分も赤ん坊も煮詰まってしまいそうな気がする。
そういう生活を毎日送っていたら、育児ノイローゼになってもおかしくないな、と妙に納得してしまう。
なので、専業主婦で一人で立派に子育てされている方のことを私は心から尊敬する。
育児に行き詰まった時は、息抜きが大切だと思う。
保育園に子供を預けてみるのも一つの手だろうし、事情で保育園に預けられない場合は、休みの日だけでもご主人に子供をみてもらうとか、それが無理なら、託児所のような所に短時間でも預けてみるとか、ご両親や信頼出来る友人がいるのなら少しの間だけでもみてもらうとか・・・。
1時間でも、たった30分でも子供と離れて一人ゆっくり出来る時間があれば、どれだけリフレッシュ出来ることか。
これは子育て奮闘中の世のお母さん皆そう思われているのではないだろうか。
私はというと・・・。
海外で暮らしているので、身内や信頼出来る友人がそばにいるわけではない。
外国人が小さな子供を預けられる保育園や託児所も皆無。
ウチの基本は、夫婦二人で何でもする、ということなのだが、今、夫は仕事に忙殺される日々で、夫には頼めない。
なので、メイドさんにベビーシッターも兼ねてもらっている。
1日数時間でもマンツーマンで娘をみてくれる人がいると、精神的にも肉体的にも本当に楽だ。
夫婦二人だけならメイドさんを雇う必要などなかったが、娘が生まれた今は必要不可欠。
特にウチの娘は、絵に描いたような悪ガキで、“悪いことしか”しないので、一瞬足りとも目が離せない。
娘を一人野放しにしておけば、どんな恐ろしい事態に陥るかは簡単に想像出来る。
そんなわけで、娘の見張り役がどうしても必要なのだ。
我が家の家の造りが全く機能的に出来ていない、というのも人手が必要なもう一つの理由。
住居は2階なのだが、2階にはキッチンが無い為、料理をする時は階段を下りて、庭を少し歩き、敷地内の端にあるキッチンまで行かなければならない。
やっと寝かし付けた娘を抱っこしてキッチンまで連れて行くことも可能だろうが、途中で目を覚ましてしまうのは目に見えている。
タイ料理が好きな方なら、屋台や食堂でテイクアウトにして、子供が小さい内は料理は手を抜くというのも有りだろうが、ウチの夫はタイ料理が苦手ときてる。
日本のお弁当屋さんのようなものがあればいいのだが、残念ながらチェンマイにはそんなお店はない。
もう少し機能的な造りの家ならば、娘の寝顔を見ながら料理して、洗濯機を回しつつ掃除して、皿洗いをして・・・、というのも可能なのに~・・・(涙)、と思うこともしばしば。
もう一つ、メイドさんを雇う(雇える?)最大の理由は、こちらは人件費が安い、ということ。これに尽きる。
私たちのような家庭でも、どうにかこうにかメイドさんにお給料を出せているのは、ひとえに人件費が安いからなのである。
喜怒哀楽がハッキリしてきた娘は、嬉しいことや面白いことがあると、顔をくしゃくしゃにして、歯茎全開で笑う。
娘と二人顔を見合わせてガハハハと大笑いすることもしょっちゅう。
私にとって一番楽しく幸せな時間だ。
そんな風に心から笑えるのも、メイドさんがいてくれるお陰、さらにいうと、短時間でも子供と離れ、一人になって気持ちをリセットする時間を持てているお陰だと思っている。
将来もし家庭を持つなら、いつも笑いがいっぱいの明るい家庭にしたいと思ってきた。
夫婦二人だった頃は、ケンカもたくさんしたが、概ねそれを実行してきた。(・・・と思う。多分・・・)
そして家族が一人増えた今、メイドさんという強力な助っ人の力をかりて、何とかそれを実行している。
これからも可能な限りこの形を継続していきたいと思っている。
◆このコラムは月2~3回不定期の更新です。
日々の細々は うなぎ日記 から随時更新中。
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