|
|
|
緊急時対処能力
1歳前後はホントに良く病気をした娘だが、10、11月(昨年)と病気もケガもせずいい子だったのだが、久々にしでかしてくれた。
しかも、とびきりデカイことを!!!
・・・私と夫はいつものように庭のテーブルで昼ご飯を食べていた。
すると母屋の2階から娘の泣き声が聞こえてきた。
ランチタイムに1~2時間お昼寝するのが娘の習慣なので、最初は眠いのに眠れなくて愚図っているのだと思っていた。
ムックが付いてくれてるので安心していたのだ。
しかし、娘の泣き声は止まらない。
それどころか泣き声が次第に大きくなり、やがて絶叫泣きに・・・。
私は猛ダッシュで2階へ駆け上がった。
娘が私の方を見て大泣きしている。
ムックも一生懸命何か言ってるが、娘の泣き声にかき消され全く聞こえない。
大急ぎで2人の所へ行ってみると、娘の手がドアに挟まっていた。
ドアといってもノブが付いていない方、つまり開け閉めする方ではなく、軸になっている方に手を挟んでしまったのだ。
ムックがほんの少し目を離した隙に、大人の指では到底入らない細い隙間に娘が手を入れてしまったのだ。
慌てて娘の手を引っ張ってみたが抜けない。
ドアを少し動かしてみたが全くダメ。
良く見ると完全に手が細い隙間に挟まっており、ドアを少々動かしたところで手は抜けなくなっていた。
なので、ムックもパニックになっていたのだ。
ドアを大きく開けたり閉めたりすると、娘の手に更にダメージを与えかねないので、ドアは現状維持のまま保つしかない(動かせない)。
しかし、挟まれている娘の指は赤黒く変色し、娘は火が付いたように泣き喚いている。
「とにかく痛いから一刻も早くどうにかして!!!」と訴えているかのようだった。
・・・どうしたらいいのだろう・・・。
頭の中が真っ白になり、体中から血の気が引いた。
私は反射的に叫びながら夫を呼んでいた。
夫も私の後を追って来ており、その状態を見た夫が階下へ駆け下りて行き、ハンマー、斧、草切りハサミを持って来た。
これは後から聞いた話だが、娘が手を挟んでいる隙間のサイズに合いそうなものをとりあえず3種類用意したのだそうだ。
とにかく急を要していたので、何度も取りに走れない。なので予め3つ持って来たそうだ。
そういったことを瞬間的に判断出来る夫はやはりすごいと思った。
夫が、
「ドアが動かないように固定しろ!!」
と私に向かって叫ぶ。
私はパニックになりながらも、言われるようにドアを固定した。
夫は、細い隙間に入る斧を使って、怪力で隙間をこじ開け、ようやく娘の手が抜けた。
夫の素早い判断と行動のお陰で、娘の手は危機一髪、事なきを得たのだ。
挟まれた娘の指はかなりへこんでいたが、思ったよりも大丈夫そうだった。
娘もさめざめと涙を流し、肩をヒックヒックさせながらも、自分でグーパーして指が動くかどうか確かめている。
グーもパーも問題ないようだ。
思いがけないアクシデントにビックリして、しかも痛くて、泣いて泣いて泣き疲れたのか、その後娘はパタリと寝てしまった。
私は夫と2人階下へ降りたのだが、放心状態。
庭のテーブルで予想通り夫にこっ酷く叱られた。
「もしオレがいなかったらどうするんだ!!」
と。
言われて当然。
というか、そんなこと言われなくても良くわかってる。
良くわかってるからこそ体の震えが止まらなかったのだ。
もし娘の目の前に毒蛇が現れたら・・・?
もし娘の前に人食い虎が現れたら・・・?
もしダンプカーが娘を跳ねようとしたら・・・?
私は何も考えず、娘の身代わりになるだろう。
それは親の本能なわけで・・・。
でも、今回のパターンはどうだろう。
親が素早く的確な判断を下して行動出来るかどうかで、子供の運命が決まる。
それはどうしようもない現実で・・・。
頭の回転が超~スローモーで、瞬時の判断/的確な判断を最も苦手とする私。
そんな自分の不甲斐なさをまざまざと見せ付けられた1コマだった。
自分が至らないばかりに大切な我が子を守れないかもしれない、という現実を突きつけられ、改めてどうしようもなくダメな自分に激しい憤りを感じ身震いしていたのだ。
そんなこんなで、1年分ぐらいドロ~ンと落ち込んだ1日だった。
・・・ああ、賢く強い母になりたい。
それが今の私の一番の願いだ。
◆このコラムは月2~3回不定期の更新です。
日々の細々は うなぎ日記 から随時更新中。
|
|