貧乏時代の話と拾った種(2)
“貧乏時代の話と拾った種(1)---日々ch”の続きです。
(↓以下拷問のように長いですw お時間のある時お読み下さい)
私は木々や草花を眺めるのが人一倍好きなのに、不思議と今まで植物を育てることに全く興味がありませんでした。
理由は恐らく・・・
小学生の頃の夏の思い出―――。
当時母は市場(両親が店を出してた市場)の駐車場の一角に許可を得て植木鉢を置かせてもらってました。
植木鉢といっても、魚が入ってた発泡スチロールをキレイに洗って、穴を開け、そこに土を入れて植物を育てていただけなのですが。
夕方になると、いつも母が
「水遣りの時間よーーー!」
と私と兄を呼びました。
市場前の広場で友達と走り回って遊んでた私たちはしぶしぶ遊びを中断して、母のもとへ・・・
生憎植木鉢の近くに水道がなかったので、私たちは駐車場の端の水道で水を汲み、暑い中、重いバケツを抱えて植木鉢まで・・・
駐車場の端から端まで行ったり来たり、いったい何往復したでしょうか? ハッキリ思い出せませんが、とにかく最後の方は体中の毛穴から汗を滝のように流し、最後の最後は顎を出しながら運んでいたことを覚えています。
で、それらの植物が美しければいくらか励みになったと思うのですが、母が植えていたのは
鶏頭(ケイトウ)の花、菊、アロエ。(爆)
他にもいくつかありましたが、いずれにせよ全くパッとしない植物でした。
・・・そんなことがトラウマになったのかどうかは分かりませんが、とにかくそれ以来、自分で植物を育ててみようという気になったことは一度もありませんでした。
強いて言えば、結婚後、借家ですが庭付きの一軒家に住むことになったので、果物、ハーブ、ちょっとした野菜など食べられるものなら育ててみたいかも・・・? と思うようになったぐらいです。
・・・ そんな私が“花”を育てることに ・・・!
初体験です。
2006年の暮れ、ようやく大きめの植木鉢を調達したので、早速土を入れ、青い花の種をまきました。
種をまいた後は水さえ遣っておけば2~3日で発芽するものだ、と信じて疑わなかった私。(←!?)
1週間たっても、2、3週間たっても一向に芽が出てきません。
・・・なんで?!? どうして~・・・?!?!?
とうとう痺れを切らしました。
「きちんと水を遣ってるのに芽が出ないの。どうしてだろー? 不発の(!?)種だったのかな?」
と夫に訴えると、
「うーむ、わからんが、極端な例を言えば、種によっては数年単位で待たないと芽が出てこないものもあるからなぁ・・・」
「数年単位ー!?!! そんなの待ってられないわ。それに、こんなに小さな植物が何年も・・・なんてあり得ないと思う!」
「だからそれは極端な例って言っただろ!」(怒)
短気で堪え性のない私は、とっとと諦め、「次は何を植えよう~・・・? 今度はもっと簡単に育てられて、やっぱり食べられるものがいいよなぁ・・・」なんて薄情なことを考え始めてました。
ちょうどその頃、魔の2歳児(娘)のイヤイヤ期がピークに!
常に神経が過敏で、ちょっとしたことで泣き喚き、地団太踏んで大暴れする娘に振り回される日々で・・・頭の中は育児のことで一杯になってしまいました。
植木の存在すらすっかり忘れ、植木鉢ごと放置してたある日・・・
「芽が出たぞ~」
と夫。
「は? 何の芽?」
「青い花の芽だよ」
「えぇぇぇーーー!!!? ホントー!?! ずっと放置してたのに~」
ネギを刻んでた手を止め、急いで植木鉢のもとへ・・・
・・・私がほったらかしてた間、夫が毎日世話をしてくれてたんです。
毎日注意深く観察しながら水を遣って、雑草を抜いて・・・
・・・知らなかった・・・!
2007年2月1日(↓以下拷問のように長いですw お時間のある時お読み下さい)
私は木々や草花を眺めるのが人一倍好きなのに、不思議と今まで植物を育てることに全く興味がありませんでした。
理由は恐らく・・・
小学生の頃の夏の思い出―――。
当時母は市場(両親が店を出してた市場)の駐車場の一角に許可を得て植木鉢を置かせてもらってました。
植木鉢といっても、魚が入ってた発泡スチロールをキレイに洗って、穴を開け、そこに土を入れて植物を育てていただけなのですが。
夕方になると、いつも母が
「水遣りの時間よーーー!」
と私と兄を呼びました。
市場前の広場で友達と走り回って遊んでた私たちはしぶしぶ遊びを中断して、母のもとへ・・・
生憎植木鉢の近くに水道がなかったので、私たちは駐車場の端の水道で水を汲み、暑い中、重いバケツを抱えて植木鉢まで・・・
駐車場の端から端まで行ったり来たり、いったい何往復したでしょうか? ハッキリ思い出せませんが、とにかく最後の方は体中の毛穴から汗を滝のように流し、最後の最後は顎を出しながら運んでいたことを覚えています。
で、それらの植物が美しければいくらか励みになったと思うのですが、母が植えていたのは
鶏頭(ケイトウ)の花、菊、アロエ。(爆)
他にもいくつかありましたが、いずれにせよ全くパッとしない植物でした。
・・・そんなことがトラウマになったのかどうかは分かりませんが、とにかくそれ以来、自分で植物を育ててみようという気になったことは一度もありませんでした。
強いて言えば、結婚後、借家ですが庭付きの一軒家に住むことになったので、果物、ハーブ、ちょっとした野菜など食べられるものなら育ててみたいかも・・・? と思うようになったぐらいです。
・・・ そんな私が“花”を育てることに ・・・!
初体験です。
2006年の暮れ、ようやく大きめの植木鉢を調達したので、早速土を入れ、青い花の種をまきました。
種をまいた後は水さえ遣っておけば2~3日で発芽するものだ、と信じて疑わなかった私。(←!?)
1週間たっても、2、3週間たっても一向に芽が出てきません。
・・・なんで?!? どうして~・・・?!?!?
とうとう痺れを切らしました。
「きちんと水を遣ってるのに芽が出ないの。どうしてだろー? 不発の(!?)種だったのかな?」
と夫に訴えると、
「うーむ、わからんが、極端な例を言えば、種によっては数年単位で待たないと芽が出てこないものもあるからなぁ・・・」
「数年単位ー!?!! そんなの待ってられないわ。それに、こんなに小さな植物が何年も・・・なんてあり得ないと思う!」
「だからそれは極端な例って言っただろ!」(怒)
短気で堪え性のない私は、とっとと諦め、「次は何を植えよう~・・・? 今度はもっと簡単に育てられて、やっぱり食べられるものがいいよなぁ・・・」なんて薄情なことを考え始めてました。
ちょうどその頃、魔の2歳児(娘)のイヤイヤ期がピークに!
常に神経が過敏で、ちょっとしたことで泣き喚き、地団太踏んで大暴れする娘に振り回される日々で・・・頭の中は育児のことで一杯になってしまいました。
植木の存在すらすっかり忘れ、植木鉢ごと放置してたある日・・・
「芽が出たぞ~」
と夫。
「は? 何の芽?」
「青い花の芽だよ」
「えぇぇぇーーー!!!? ホントー!?! ずっと放置してたのに~」
ネギを刻んでた手を止め、急いで植木鉢のもとへ・・・
・・・私がほったらかしてた間、夫が毎日世話をしてくれてたんです。
毎日注意深く観察しながら水を遣って、雑草を抜いて・・・
・・・知らなかった・・・!
小さな小さな芽だけど、生命力に満ち満ちてて、生まれたての赤ちゃんと同じです。
2007年2月5日
茎がみるみる伸びていく~
・・・うーん、面白い!
2007年2月17日
いったん芽が出ると速いですねー、こんなに大きくなりました!
2007年4月20日
芽が出ると加速するようにぐんぐん大きくなり・・・
3ヶ月も経たない内にこんな姿に!
そして、そして・・・待望の花!!!
明るい黄緑と鮮やかな青のコントラストがステキ。
ところで、植木鉢に入れられてるピンクの物体は・・・?
落ちてしまったローズアップル(チョンプー)の実です。(“チョンプーの実---日々ch”をご参照下さい)
どれも虫にやられてて、食べられる代物ではなかったので、青い花に栄養を吸収してもらうことにしました。
2007年7月28日
肥料が良かったのか(笑)、ここまで成長しました。
・・・しかし、植物の育て方・関わり方ひとつもイヤになるほど私たちの性格が表れたな・・・。
植物だけでなく、商売もそうだった・・・。
私が「どうしてもやりたい!」と言って始めた商売なのに、私はすぐに結果を求めて、思っていた通りに事が運ばなければ、焦って落胆して・・・
ひとたび手応えを感じたら、後は情熱だけで突っ走った。
かたや夫は私とは正反対でいつも冷静沈着。
どんな状況になっても動揺せず、弛まぬ努力を続け、結果が出始めても決して調子に乗ることなく更に冷めた目で物事を凝視する。
いつも今より先を見てる・・・そんな人。
私たちの商売がここまでこれたのは、ひとえに夫のお陰。
もし夫と組まずに(私だけで)商売していたら・・・?
良くて何とか継続、悪ければとっとと日本に帰っていただろうな。
もし色んな人の力を借りてどうにかこうにか続けていたとしても、それが精一杯、一杯一杯で、短期間で思った通りの成果を出し、今のような生活を送るだなんて絶対無理だった。
・・・夫のお陰で無事発芽して、その後世話を続けていく内に植物を育てる面白さにハマり、どんどんのめり込んでいった私。
大きく成長した青い花の植木を前に
よし、今度こそきちんと最初から植物を育てられる人間になろう!
と固く心に誓ったのでした。
植物だけでなく、商売もそうだった・・・。
私が「どうしてもやりたい!」と言って始めた商売なのに、私はすぐに結果を求めて、思っていた通りに事が運ばなければ、焦って落胆して・・・
ひとたび手応えを感じたら、後は情熱だけで突っ走った。
かたや夫は私とは正反対でいつも冷静沈着。
どんな状況になっても動揺せず、弛まぬ努力を続け、結果が出始めても決して調子に乗ることなく更に冷めた目で物事を凝視する。
いつも今より先を見てる・・・そんな人。
私たちの商売がここまでこれたのは、ひとえに夫のお陰。
もし夫と組まずに(私だけで)商売していたら・・・?
良くて何とか継続、悪ければとっとと日本に帰っていただろうな。
もし色んな人の力を借りてどうにかこうにか続けていたとしても、それが精一杯、一杯一杯で、短期間で思った通りの成果を出し、今のような生活を送るだなんて絶対無理だった。
・・・夫のお陰で無事発芽して、その後世話を続けていく内に植物を育てる面白さにハマり、どんどんのめり込んでいった私。
大きく成長した青い花の植木を前に
よし、今度こそきちんと最初から植物を育てられる人間になろう!
と固く心に誓ったのでした。
2008/05/21
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