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心配

先日の話・・・。

洗濯を終え、洗面所から出ると、娘の姿が見えない。

最近ブームの“かくれんぼ”をしてるのだろうと、いつも隠れてる場所(私の作業部屋)に行ってみたが、いない・・・。

洗濯部屋? と扉を開ける。

・・・やっぱりいない。

寝室で寝た振りしてるのかも? と寝室の扉を開けてみたが、

ここにもいない。

「クッチーーー!!!」

と大声で娘の名を呼んでみるも、返事がない。

・・・まさか・・・!?!

慌てて階下へ。

ウソ?!

勝手に庭に出たの?!!!!

まさか外には出てないだろうな!
(家の前の道は交通量が多いのだ)
 
一気に緊張が高まる。

庭でヘビに噛まれてるなんてことはないだろうな!?

バクバクバクバクッ、心臓が高鳴る。

階段を下りてる時、“とにかく1分1秒でも速く!”ということしか頭になかった。
もしものことがあっても、時間の巻き戻しは出来ないのだから!!!

階段を2段、3段、最後は5段飛ばしで駆け下り(ってか飛び降り)、靴も履かずに外に飛び出したと同時に娘の名前を呼んだ。

「ここよ」

と娘が小声で返事をした。

見ると、門の前辺りに立っていた。

・・・あぁぁぁ、無事だった。

良かった、良かった、本当に良かった・・・。

パッと力が抜けて、その場にへたりこみそうになったが、気を取り直して、娘に

「ここで何してたの?」

と訊くと、

「おじいちゃんとお父さん、探しに行こうと思ったのよ」

「えぇっ?!!! お外に出ようと思ったの?」

娘は、イエスともノーとも言わず、ただ私の顔をじっと見ていた。

娘の様子から、外に出る気はなかった模様。
娘は積極的で活発な方だと思うが、意外と慎重で、決して無茶はしないタイプ。
それに、言われた事は基本的にきちんと守る。
普段から「絶対、外に出ちゃダメよ! 車、危ないからね!」と口が酸っぱくなる程、言い聞かせてるので、頭にしっかりインプットされてるはず。

娘は、私の強張った顔をまじまじと見詰めていたが、ふと私の足元に視線を移し、ただごとではないと察したのか、目に涙をにじませた。

「さっきも言ったけど、おじいちゃんとお父さんは、お買い物に行ったの。
すぐに帰ってくるから、もう少しここで待ってようね。
それと、何度も言うようだけど、絶対に絶対に絶対にひとりでお外に出ちゃダメよ! 本当に車危ないんだから。
クッチーが車にドーンとぶつかったら、お母さん悲しくて悲しくてエーンエーンって泣いちゃうよ」

と言うと、娘が抱き付いてきて

「お母さんエーンエーン泣かないで! アタシがエーンエーン泣くから」

と言って、声を上げて泣き出した。

大粒の涙をポロポロ流しながら、私にしがみ付き、泣きじゃくる姿を見てると、私まで泣けてきて、芝生の上で2人抱き合ってわんわん泣いてしまった。



足の裏がチクッとしたので、見ると、アリが噛み付いていた。

そうだ、裸足だったんだ・・・。




父(義理の父)が、飛行機を3つも乗り継いで、遥々我が家へ遊びに来て下さった。
バッグに一杯のお土産を詰めて・・・。
雪降る街からの心のこもった温かい贈り物に、胸がつまった。



娘は、おじいちゃんに首っ丈で、終始プレゼント攻撃。
といっても、庭で摘んだ花とか葉っぱとか草とか、そんなものばかりだったがw
←この黄色い花も「おじいちゃんにあげるの」と嬉しそうに拾ってた。
親愛なる人へは、何かを捧げずにはいられない性分らしい。(笑)






遠く離れた異国の地で勝手なことをさせてもらってる私たちのことをいつも気に掛け、心配してくれる家族がいる。

私たちは、ホントに本当に幸せ者だ。

日本にいる両家家族の為に私たちが出来ることはないだろうか? と度々考えるこの頃。

・・・まずは、これ以上心配かけないよう、この地で地道に頑張って、ゆっくりでも着実にステップアップしていくことと、円満な家庭を維持して、安全に健康に暮らすこと。

あとは、せめて手紙や写真ぐらいはもう少しマメに送ろう・・・と心に誓ったのだった。





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